中小M&A資格の合格基準——総得点70〜80%・科目別50%・禁忌肢の3層構造【公表資料まとめ】
中小M&A資格試験(仮称)の合格基準は、①総得点の70〜80%程度、②科目別の合格最低基準50%程度、③倫理科目の禁忌肢——の3層構造が想定されています(検討会第4回資料・現状案)。つまり総得点が高くても、1科目でも50%を下回ると不合格になり得る「捨て科目がつくれない」設計です。
3層構造の意味——なぜ「捨て科目」がつくれないのか
多くの資格試験は総得点だけで合否が決まるため、得意科目で稼いで苦手科目を捨てる戦略が成立します。本試験は科目別の最低基準(50%程度)が想定されているため、この戦略が使えません。実務家がM&A実務で満点近くを取っても、法務が半分を切れば不合格になり得る設計です。
さらに倫理・行動規範には禁忌肢——選ぶと大きな減点や不合格につながる選択肢——の設定が予定されています。公表されたサンプル問題では、反社会的勢力との関係が疑われる情報を依頼者に伝えず取引を進める選択肢が禁忌肢の例として示されており、知識ではなく職業倫理の判断が問われます。
学習への影響——戦略は「弱点科目の底上げ」一択
この基準設計から導かれる学習戦略は明確です。①4科目すべてで50%を確実に超える土台を作る、②その上で総得点70〜80%に向けて得意科目を伸ばす、③倫理は「べきである/してはならない」の規範を原文で正確に押さえる(禁忌肢対策は曖昧な理解が最も危険)。
注意点
上記はいずれも検討会公表資料の「現状案・想定」であり、試験案内で確定値が公表されるまで変更があり得ます。合格率・合格点の実績は新設試験のため存在しません。「合格率○%」を掲げる情報があれば、それは根拠のない数字です。
総得点70〜80%とは、何問正解すれば良いですか?
60問想定なら42〜48問に相当します。ただし確定値は試験案内待ちです。
科目別基準に引っかかりやすいのはどの科目ですか?
受験者の経歴によります。実務家は法務・財務税務、士業はM&A実務の工程知識が穴になりがちです。まず4科目の現在地を測ることをおすすめします。
禁忌肢はどう対策すれば良いですか?
中小M&Aガイドラインの行動指針(特に禁止行為・利益相反・情報の取扱い)を原文で読み、「例外なく禁止」の規範を正確に覚えることです。
出典: 中小M&A市場の改革に向けた方向性について(検討会第4回 資料2)(中小企業庁)