科目別対策:法務——出題割合17〜18%、会社法・契約・独占業務の境界
法務は17〜18%。範囲は会社法(株式譲渡の承認手続・事業譲渡の株主総会決議等)、民法(契約の基礎)、労働法(労働契約承継法)、そして優先出題に挙がる弁護士法(独占業務の境界)。最終契約の表明保証・補償・解除・クロージング前提条件は「法務」と「実務」の両科目から出題され得る横断領域です。
何が問われるか
①スキームごとの法的手続(株式譲渡なら譲渡承認、事業譲渡なら株主総会特別決議・債権者や従業員の同意)②契約の構造(秘密保持→基本合意→最終契約、表明保証違反の補償・期間/上限、催告解除がクロージング前に限られる設計、前提条件の放棄と責任残存)③弁護士法上、資格のない支援者が法律事務を扱えない境界(無償でも不可)④労働契約承継法の通知・協議・異議申出。
苦手になりやすい部分
実務家:「解除すれば補償も消える」という思い込み(解除後も補償請求は存続する契約設計)。士業:スキーム別の手続の網羅性。共通:独占業務の境界を「有償か無償か」で判断してしまう誤り。
勉強方法と演習のポイント
契約書サンプル(参考資料7)を条文単位で読み、「誰が・いつまで・何を」を表にする。会社法は手続の主体と決議要件だけに絞って暗記。独占業務は「支援者ができること/弁護士等に繋ぐこと」の線引きを事例で反復。
法律の条文番号まで覚える必要はありますか?
条文番号より「どの手続が必要か・誰の同意がいるか」の判断が問われます。番号は補助的に。
弁護士法はなぜ優先出題なのですか?
支援機関の不適切な業務範囲逸脱を防ぐ趣旨で、倫理科目とも接続する重要論点だからです。
労働法はどこまで?
会社分割時の労働契約承継法(通知・協議・異議)と、事業譲渡時の個別同意の違いが軸です。
出典: 試験科目詳細(検討会第4回 資料3)(中小企業庁)/中小M&Aガイドライン(第3版)参考資料7 各種契約書等サンプル(中小企業庁)