この記事の目次(8項目)
この確認問題の使い方——用語集を読む前に、解いて確かめる
本記事の18問は、当サイトが作成した確認問題です。M&A実務5問、倫理・行動規範5問、財務・税務4問、法務4問で、四肢択一と○×を混ぜています。答えは紙などで隠して解いてください。
M&A実務の用語(5問)
問1:仲介者とFAの違いの説明として、最も適切なものはどれですか。
- ア仲介者は譲渡側のみと契約する
- イ仲介者は譲渡側と譲り受け側の双方と契約し、FAは一方の当事者のみと契約する
- ウFAは双方と契約し、仲介者は一方のみと契約する
- エ仲介者とFAは呼び名が違うだけで立場は同じ
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答え:イ
第3版の用語集もこの区別で説明しています。立場の違いは利益相反の生じ方にもつながります。(根拠: 中小M&Aガイドライン第3版 用語集「仲介者」「FA」・当サイト記事「M&A実務の科目解説」工程1)
問2:基本合意を締結すると、そのすべての条項に最終契約と同じ法的拘束力が生じる。○か×か。
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答え:×
第3版の用語集は、基本合意書は基本的に法的拘束力を持たないが、独占的交渉権や秘密保持義務等には法的拘束力を認めることが通常としています。(根拠: 中小M&Aガイドライン第3版 用語集「基本合意書」・当サイト記事「M&A実務の科目解説」工程3)
問3:DD(デューデリジェンス)の目的として、最も適切なものはどれですか。
- ア譲渡価格を最終的に確定させる
- イ譲り受け側が引き受けるリスクを事前に把握する
- ウ譲渡側の従業員に譲渡を公表する
- エ基本合意の代わりに独占交渉権を与える
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答え:イ
DDの目的は、譲り受け側が引き受けるリスクを事前に把握することです。DDそのものが価格を確定させるわけではありません。(根拠: 当サイト記事「M&A実務の科目解説」工程3)
問4:マッチングで、関心を示した候補と秘密保持契約を結ぶ前に、社名が分かる情報を開示してよい。○か×か。
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答え:×
譲渡側が特定されない範囲の情報で打診し、秘密保持契約を結んでから情報を開示する順序が論点です。(根拠: 当サイト記事「M&A実務の科目解説」工程2)
問5:最終契約の「補償」の説明として、最も適切なものはどれですか。
- ア表明保証違反などが生じたときの金銭的な手当て
- イ仲介者が成約を約束すること
- ウ譲り受け側が意向表明の段階で希望価格を示すこと
- エクロージング後に行う経営統合作業
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答え:ア
補償は、表明保証・解除・クロージング前提条件と並ぶ最終契約の論点です。エはPMIの説明です。(根拠: 当サイト記事「M&A実務の科目解説」工程4)
倫理・行動規範の用語(5問)
問6:中小M&Aガイドラインが仲介について示す内容として、最も適切なものはどれですか。
- ア売り手と買い手双方の1者による仲介は利益相反となり得るため、不利益情報の開示を徹底する
- イ双方から手数料を受けていることは伝えなくてよい
- ウ双方と契約すれば利益相反は生じない
- エ利益相反は結果的に双方が納得すれば問題にならない
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答え:ア
初版のポイントは、1者による仲介は利益相反となり得るとし、不利益情報の開示の徹底などでリスクを最小化する措置を示しています。(根拠: 中小M&Aガイドライン(初版)のポイント・第3版本文の目次「仲介者における利益相反のリスクと現実的な対応策」)
問7:仲介契約で、依頼者が他のM&A支援機関にセカンド・オピニオンを求めることを禁止するよう、ガイドラインは求めている。○か×か。
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答え:×
初版のポイントは、他のM&A支援機関へのセカンドオピニオンを求めることを許容する契約とする行動指針を示しています。(根拠: 中小M&Aガイドライン(初版)のポイント)
問8:テール条項の説明として、最も適切なものはどれですか。
- ア契約期間中に他の支援機関へ重複して依頼することを制限する条項
- イ契約期間終了後も一定期間内の成約について手数料を取得できる条項
- ウ譲渡価格の下限を定める条項
- エ従業員の雇用を保証する条項
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答え:イ
初版のポイントは、テール条項を限定的な運用とする行動指針を示しています。アは専任条項の説明です。(根拠: 中小M&Aガイドライン(初版)のポイント・当サイト記事「倫理・行動規範の科目解説」行動指針④)
問9:専任条項はガイドラインで存在自体が否定されており、置いた時点で違反になる。○か×か。
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答え:×
論点は条項の有無ではなく、期間が不当に長期でないか、依頼者が他の支援機関等に意見を求めることを不当に妨げていないかという適正化です。(根拠: 当サイト記事「倫理・行動規範の科目解説」行動指針④)
問10:禁忌肢の説明として、最も適切なものはどれですか。
- ア4科目すべてに置かれる難問
- イ計算過程を誤ると選ぶ選択肢
- ウそれを正しいと理解することに大いに問題がある誤答肢で、倫理・行動規範に設定される
- エ選ぶと加点される選択肢
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答え:ウ
禁忌肢を設定した設問を複数設け、一定数の誤答で不合格とする設計が想定されていますが、設問数と閾値は2026年10月10日時点で公表されていません。(根拠: 検討会第4回資料2 禁忌肢の設定方針)
財務・税務の用語(4問)
問11:インカムアプローチの説明として、最も適切なものはどれですか。
- ア純資産を基礎に価値を求める
- イ類似する上場会社と比較する
- ウ将来生み出すキャッシュフローや利益を現在価値に割り引く
- エ帳簿上の資本金の額をそのまま価値とする
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答え:ウ
アはコストアプローチ、イはマーケットアプローチの考え方です。DCF法はインカムアプローチに含まれます。(根拠: 当サイト記事「財務・税務の科目解説」バリュエーションの3分類)
問12:時価純資産法は、資産・負債を時価に置き直して純資産を求める方法で、コストアプローチに属する。○か×か。
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答え:○
コストアプローチには簿価純資産法と時価純資産法が含まれ、類似会社比較法はマーケットアプローチ、DCF法はインカムアプローチに属します。(根拠: 当サイト記事「財務・税務の科目解説」バリュエーションの3分類)
問13:フリー・キャッシュ・フローの算定で、売上債権の増加はキャッシュフローを増やす方向に働く。○か×か。
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答え:×
売上債権の増加は運転資本を増やし、キャッシュフローからは差し引く方向に働きます。(根拠: 当サイト記事「財務・税務の科目解説」符号の節)
問14:簿価上は債務超過の会社でも、資産・負債を時価に置き直すと資産超過になる場合がある。○か×か。
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答え:○
簿価と時価の区別は、財務DDと時価純資産法の両方にまたがる基本論点です。(根拠: 当サイト記事「財務・税務の科目解説」財務DD・税務DDの節)
法務の用語(4問)
問15:表明保証の説明として、最も適切なものはどれですか。
- ア契約を解いてよい時点と事由を定める条項
- イ当事者が一定の事実を真実であると相手方に表明し保証する条項
- ウ条件が満たされなければ実行しないという条件
- エ秘密情報を目的外に使わない約束
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答え:イ
第3版の用語集は、表明保証条項には違反時の損害賠償や解除等の規定も通常設けられるとしています。アは解除、ウはクロージング前提条件の説明です。(根拠: 中小M&Aガイドライン第3版 用語集「表明保証条項」・当サイト記事「法務の科目解説」最終契約の節)
問16:事業譲渡での労働契約の扱いとして、最も適切なものはどれですか。
- ア労働契約は当然に譲り受け側へ移る
- イ労働契約は当然には移らず、労働者ごとの個別の同意が必要
- ウ労働契約はすべて終了する
- エ労働契約承継法により通知だけで移る
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答え:イ
エの労働契約承継法は会社分割の手続です。株式譲渡では労働契約がそのまま存続します。(根拠: 当サイト記事「法務の科目解説」労働法の節)
問17:中小企業に多い譲渡制限株式は、会社の承認がないまま譲渡しても会社に対抗できる。○か×か。
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答え:×
譲渡制限株式の譲渡には会社の承認が必要で、承認がないままの譲渡は会社に対して主張できません。(根拠: 当サイト記事「法務の科目解説」会社法の節)
問18:税理士業務は、無償であれば税理士以外の支援者が行ってよい。○か×か。
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答え:×
税理士業務は有償・無償を問わず税理士以外が行えない扱いです。報酬目的を要件とする弁護士法とは要件が違います。(根拠: 当サイト記事「法務の科目解説」弁護士法の節)
間違えた用語の復習の仕方(当サイト案)
当サイトは、間違えた問題を次の3段階で復習することをおすすめします(当サイト案)。第1に、間違えた用語を「意味」「誰が行うか」「どの工程か」の3列で1行に書きます。第2に、解説の末尾にある根拠の資料や記事に戻り、その用語が書かれた段落を読み直します。第3に、似た用語と並べて違いを1文で言えるようにします。テール条項と専任条項、表明保証と補償、事業譲渡と株式譲渡の労働契約の扱いは、並べて覚えると取り違えが減ります。
確認問題の限界
本試験は四肢択一で、公表サンプル問題には事例をもとに判断させる型が含まれています。本記事の確認問題は用語の意味を確かめるためのもので、事例・判断型の練習としては足りません。当サイトの確認問題は中小企業庁や委託先が作成したものではありません。用語が言えるようになったら、四肢択一の診断で科目別の正答率を測ってください。
用語集を読むだけでは足りませんか?
読むだけでは、似た用語の取り違えに気づきにくくなります。当サイトは、読んだ後に確認問題で意味を言えるかを試し、間違えた用語だけ根拠に戻る使い方をおすすめしています(当サイト案)。
この18問は本試験に出ますか?
出るものではありません。本記事の問題は当サイトが作成した確認問題です。中小M&A資格試験(仮称)は2026年10月10日時点で未実施で、過去問は存在しません。
次の一歩:10問クイック診断で、四肢択一の現在地を測る
今日できることは、登録不要の10問クイック診断(約5分)を解き、最も低かった科目を確認することです。用語を確かめた直後に四肢択一で解くと、知識が設問の形で使えるかを同じ日のうちに比べられます。無料会員登録をして20問精密診断を受けると、結果がマイページに保存され、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。