この記事の目次(12項目)
- M&Aの仕事に資格は必要か
- M&A・事業承継の資格一覧表(主催・資格要件・形式・費用・維持)
- 一覧表の見方:費用は3つの型、維持は2つの型に分かれる
- 民間のM&A資格:金融財政事情研究会の4段階
- 民間のM&A資格:JMAA認定M&AアドバイザーとM&Aスペシャリスト
- 事業承継の資格一覧:同じ名前でも主催が違う
- 国家資格(士業)はM&Aのどこで関わるか
- 国が創設する中小M&A資格試験(仮称)で公表済みのこと・未公表のこと
- 中小M&A資格試験と民間のM&A資格の違い3点
- 「M&A資格は意味がない」と言われる理由と、それでも資格を取る理由
- 立場別の選び方:銀行員・士業・M&A仲介/FA・事業会社・未経験
- 次の一歩:一覧表で1〜2資格に絞り、4科目の現在地を測る
M&Aの仕事に資格は必要か
M&A支援業務を行うこと自体を特定の資格保有者に限る法律上の制度は、2026年9月30日時点で確認できません。中小企業庁のM&A支援機関登録制度は、FA・仲介業者を法人または個人事業主の単位で登録する仕組みで、登録した支援機関には中小M&Aガイドラインの遵守が求められます。中小企業庁の公表では、登録FA・仲介業者は2026年3月9日時点で3,399件(法人2,606件・個人事業主793件)です。
M&A資格がなくても業務は行えますが、M&Aの工程には士業の独占業務と重なる部分があります。弁護士法第72条は、弁護士または弁護士法人でない者が報酬を得る目的で法律事件に関する法律事務を業として取り扱うことを禁じています。税理士法第52条は税理士業務を、公認会計士法第47条の2は監査業務を、司法書士法第73条は登記等の業務を、それぞれ資格者に限っています。中小M&A資格試験(仮称)の出題範囲一覧(検討会第4回資料3)でも、法務科目の小項目に弁護士法が優先出題項目(●印)として挙げられています。M&Aの資格は業務の許可証ではなく、知識や行動規範の理解を対外的に示す手段として選ぶものです。
M&A・事業承継の資格一覧表(主催・資格要件・形式・費用・維持)
次の表は、2026年9月30日時点に各主催団体の公式サイトで確認できた範囲だけを載せた一覧です。費用はすべて税込で、公式サイトで数値を確認できなかった欄は「公式サイトで確認」としています。同じ名前の資格が複数の団体にあるため、資格名と主催団体は必ずセットで読んでください。
| 資格名 | 主催団体 | 受験・受講の資格 | 試験・取得の形式 | 費用(税込) | 登録・更新・維持 |
|---|---|---|---|---|---|
| 中小M&A資格試験(仮称) | 中小企業庁(実施委託先:株式会社銀行研修社) | 2026年9月30日時点で公表されていない | 4科目・60問程度・120分・CBT(現状案) | 有償の想定。金額は2026年9月30日時点で公表されていない | 合格+誓約書+登録講習修了+欠格事由非該当で登録、更新は誓約書+更新講習(案) |
| 事業承継・M&Aベーシック(金融業務3級 事業承継・M&Aコース) | 一般社団法人金融財政事情研究会 | 特になし | 四答択一式50問・100分・CBT通年 | 5,500円 | 公式サイトに記載なし |
| 事業承継・M&Aエキスパート(金融業務2級 事業承継・M&Aコース) | 一般社団法人金融財政事情研究会 | 特になし | 四答択一式30問+総合問題10題・120分・CBT通年 | 7,700円 | 公式サイトに記載なし |
| 事業承継シニアエキスパート | 一般社団法人金融財政事情研究会 | あり(2級認定者・士業・金融機関の法人営業1年以上など) | Web講義+認定試験(四答択一式50問・120分・CBT) | Web講義132,000円+認定試験11,000円 | 公式サイトに記載なし |
| M&Aシニアエキスパート | 一般社団法人金融財政事情研究会 | あり(2級認定者・士業・金融機関の法人営業5年以上など) | Web講義+認定試験(四答択一式50問・120分・CBT) | Web講義132,000円+認定試験11,000円 | 公式サイトに記載なし |
| JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA) | 一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会 | 公式サイトで確認 | 養成講座(事前動画約7時間+教室研修4時間)+修了試験+正会員入会 | 講座198,000円(修了試験料込)、入会金33,000円、月額会費11,000円 | 正会員として会費を払い続けることが前提 |
| M&Aスペシャリスト | 一般社団法人日本経営管理協会(JIMA) | 制限なし | オンライン試験(一般知識問題+論述問題120分)+入会審査 | 検定のみ11,000円、講座のみ77,000円、講座+検定88,000円 | 合格後の入会審査を経て入会と同時に取得 |
| 事業承継士 | 一般社団法人事業承継協会 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 |
| 事業承継プランナー | 一般社団法人事業承継協会 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 |
| 事業承継アドバイザー(BSA)認定試験 | 金融検定協会 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 | 公式サイトで確認 |
| 事業承継アドバイザー3級 | 銀行業務検定協会 | どなたでも受験可能 | CBT四答択一式50問・120分(随時) | 5,500円+事務手数料330円 | 公式サイトに記載なし |
| 国家資格(弁護士・公認会計士・税理士・司法書士ほか) | 各試験の実施機関 | 試験ごとに異なる | 試験ごとに異なる | 本表では扱わない | 各士業法などに基づく登録 |
一覧表の見方:費用は3つの型、維持は2つの型に分かれる
M&A・事業承継の資格の費用は、公式サイトで確認できた数値を並べると「試験だけで取れる型」「検定+入会審査の型」「講座と試験がセットの型」「講座と入会がセットの型」に分かれます。試験だけで取れる型は5,500〜7,700円で、金融業務3級・2級 事業承継・M&Aコースと事業承継アドバイザー3級が該当します。検定+入会審査の型はM&Aスペシャリストで、検定のみ11,000円・講座+検定88,000円に加え、合格後に資格審査委員会の審査を経て入会したときに取得となります。講座と試験がセットの型は、2つのシニアエキスパート(Web講義132,000円+認定試験11,000円)です。講座と入会がセットの型はJMAA認定M&Aアドバイザーで、養成講座198,000円に入会金33,000円(養成講座修了から2週間以内は無料)と月額会費11,000円(入会時に年分一括払い)が加わります。
資格を持ち続けるための条件は、「団体への入会・会費で維持する型」と「公式サイトに更新の記載がない型」に分かれます。JMAA認定M&AアドバイザーとM&Aスペシャリストは、団体への入会と同時に資格を取得します。金融財政事情研究会の4資格と銀行業務検定協会の事業承継アドバイザー3級は、確認した公式ページに更新制度の記載がありません。中小M&A資格試験(仮称)は、検討会第5回資料2で有効期限を「期限なし又は3〜5年」とし、更新時に誓約書の提出と更新講習を求める案が示されています。
民間のM&A資格:金融財政事情研究会の4段階
一般社団法人金融財政事情研究会は、事業承継・M&Aの資格認定制度を、金融業務3級(ベーシック)、金融業務2級(スタンダード)、事業承継シニアエキスパート(アドバンス)、M&Aシニアエキスパート(プロフェッショナル)の4段階で案内しています。
金融業務3級 事業承継・M&Aコースは、合格者に「事業承継・M&Aベーシック」の認定証が交付される試験です。同会の案内では、受験資格は特になく、四答択一式50問・100分で、100点満点の60点以上が合格基準、受験手数料は5,500円です。試験はCBT方式の通年実施です。対象は「金融機関の若手から中堅の渉外・融資担当者、公認会計士・税理士等」と案内されています。
金融業務2級 事業承継・M&Aコースは、合格者に「事業承継・M&Aエキスパート」の称号が付与される試験です。受験資格は特になく、四答択一式30問と総合問題10題・120分で、100点満点の70点以上が合格基準、受験手数料は7,700円です。2級もCBT方式の通年実施です。
事業承継シニアエキスパートとM&Aシニアエキスパートは、Web講義を受講したうえでCBT方式の認定試験を受ける資格です。どちらの認定試験も四答択一式50問・120分で、100点満点の60点以上が合格基準とされています。受講資格はどちらも事業承継・M&Aエキスパート認定者、士業、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などに開かれていますが、金融機関の法人営業経験は事業承継シニアエキスパートが1年以上、M&Aシニアエキスパートが5年以上(いずれも現在も在籍)と差があります。中小企業診断士は事業承継シニアエキスパートの受講資格に含まれ、一般社団法人M&A支援機関協会の会員役職員はM&Aシニアエキスパートの受講資格に含まれます。M&Aシニアエキスパート認定制度は、金融財政事情研究会が株式会社日本M&Aセンターおよび株式会社きんざいと共同で2012年度に創設したと同会が公表しています。
民間のM&A資格:JMAA認定M&AアドバイザーとM&Aスペシャリスト
JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)は、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会の養成講座(約7時間の事前動画+半日の教室研修)を修了し、修了試験に合格して正会員として入会すると付与される資格です。養成講座の受講料は198,000円(税込・修了試験料込)です。同協会は講座のねらいを「開業できるM&Aアドバイザーを養成すること」と案内しており、正会員の会費は途中退会しても返金しないと明記しています。
M&Aスペシャリスト(日本経営管理協会認定M&Aスペシャリスト)は、一般社団法人日本経営管理協会(JIMA)が認定する資格です。受験資格に制限はなく、検定試験はオンラインで、ガイダンス15分のあと一般知識問題と論述問題を120分で解答します。費用は検定試験のみ11,000円、講座のみ77,000円、講座と検定試験のセット88,000円(いずれも税込)です。同協会の公式サイトには、第38回試験を2026年12月5日(土)に実施すると掲載されています。論述問題を含む点が、択一式のCBT試験との違いです。
事業承継の資格一覧:同じ名前でも主催が違う
「事業承継 資格」で探すと複数の資格名が出てきますが、主催団体は一般社団法人事業承継協会、一般社団法人金融財政事情研究会、金融検定協会、銀行業務検定協会の4つに分かれます。特に「事業承継アドバイザー」という名前は、金融検定協会の事業承継アドバイザー(BSA)認定試験と、銀行業務検定協会の銀行業務検定試験 事業承継アドバイザー3級の2つに使われており、別の団体が実施する別の試験です。
| 資格名 | 主催団体 | 取得の入口 | 取り違えやすい点 |
|---|---|---|---|
| 事業承継士 | 一般社団法人事業承継協会 | 公式サイトで確認 | 同じ協会の事業承継プランナーとは別の資格 |
| 事業承継プランナー | 一般社団法人事業承継協会 | 公式サイトで確認 | 同じ協会の事業承継士とは別の資格 |
| 事業承継シニアエキスパート | 一般社団法人金融財政事情研究会 | 受講資格ありのWeb講義+CBT認定試験 | M&Aシニアエキスパートとは別の資格(同会の4段階のアドバンス) |
| 事業承継・M&Aエキスパート | 一般社団法人金融財政事情研究会 | 金融業務2級 事業承継・M&AコースのCBT試験のみ | 資格名であり、主催団体の名称ではない |
| 事業承継アドバイザー(BSA)認定試験 | 金融検定協会 | 公式サイトで確認 | 銀行業務検定協会の事業承継アドバイザー3級とは主催が異なる |
| 事業承継アドバイザー3級 | 銀行業務検定協会 | CBT試験のみ(どなたでも受験可能) | 金融検定協会のBSAとは主催が異なる |
銀行業務検定試験 事業承継アドバイザー3級の出題は基本知識40問と技能・応用5事例10問の計50問・120分で、100点満点の60点以上が合格基準です。試験実施期間は2026年4月27日〜2027年3月31日で、全国のテストセンターで随時実施されています。
事業承継士と事業承継プランナーは、一般社団法人事業承継協会が認定する資格です。事業承継士・事業承継プランナー・事業承継アドバイザー(BSA)の費用・受講資格・更新条件は、当サイトの出典基準の範囲外のため数値を載せていません。主催団体の公式サイトで最新の要項を確認してください。
国家資格(士業)はM&Aのどこで関わるか
士業の国家資格は、M&Aの工程のうち法律で資格者に限られた業務を担うときに必要になります。弁護士は、株式譲渡契約などの契約交渉や法的判断のうち、弁護士法第72条の法律事務にあたる部分を担います。税理士は、スキームごとの税務の検討や申告のうち、税理士法第52条の税理士業務にあたる部分を担います。公認会計士は監査を独占業務とし、M&Aでは財務デューデリジェンスや企業価値評価で関わることがあります。司法書士は、役員変更や組織再編に伴う登記など、司法書士法第73条で資格者に限られた業務を担います。
社会保険労務士は従業員の労務・社会保険の引継ぎ、中小企業診断士は経営の現状分析や事業計画、FP技能士はオーナー個人の資産や相続の整理といった場面でM&A・事業承継に関わります。中小M&A資格試験(仮称)は立ち上げ期に試験免除を設けない想定が検討会第4回資料2で示されており、士業であっても4科目の試験を受ける想定です。
国が創設する中小M&A資格試験(仮称)で公表済みのこと・未公表のこと
中小M&A資格試験(仮称)は、中小企業庁が運営主体となり、試験の実施を民間団体に委託する試験です。中小企業庁は2026年5月1日に、中小M&A資格試験実施事業の委託先として株式会社銀行研修社を採択したと公表しました。株式会社銀行研修社のサイトには、2026年9月30日時点で本試験の案内や教材の掲載はありません。
| 項目 | 2026年9月30日時点の状況 |
|---|---|
| 科目 | M&A実務/財務・税務/法務/倫理・行動規範の4科目(現状案) |
| 出題割合 | M&A実務35〜40%、倫理・行動規範25%、財務・税務20〜23%、法務17〜18%(現状案) |
| 試験形式 | 60問程度・120分・CBT(現状案)。公表サンプル問題は4科目各1問の正式4問+参考の禁忌肢問題1問で、いずれも四肢択一 |
| 合格基準 | 総得点70〜80%程度、科目別最低基準50%程度、倫理・行動規範の禁忌肢の3層(現状案) |
| 実施の回数 | 検討会第4回資料2は「年3回程度の複数の受験機会を設けた上で、一斉実施を想定」と記載。公募要領は、年3回程度の試験実施日から受験者が任意の日時を選び、受験者はそのうちの1回のみ受験できる形を想定と記載 |
| 実施時期 | 公募要領は、一斉開催とした場合に1月〜2月の3日間(平日2日間と休日1日間)の設定を想定と記載。詳細は中小企業庁と協議 |
| 会場 | 公募要領は、全国の試験会場でCBT方式により実施し、各都道府県に少なくとも1か所の会場を用意すると記載 |
| 受験料 | 公募要領は有償での実施を想定と記載。金額は公表されていない |
| 登録・更新 | 合格+誓約書+登録講習修了+欠格事由非該当で登録、更新は誓約書+更新講習(第5回資料2の案)。登録運用は令和10年度以降の想定 |
| 試験日・申込期間・受験資格・正式名称 | 公表されていない |
| 合格率・受験者数・公式テキスト・過去問 | 公表されていない。新設の試験のため過去問は存在しない |
中小M&A資格試験(仮称)の実施時期について、公募要領は「1月〜2月」と月だけを記載しており、年を特定した試験日は公表されていません。公募要領の「年3回程度」は、複数の実施日の中から1つを選んで1回だけ受験する想定を指します。中小企業庁の検討会は第5回(2026年7月21日)が最新で、第6回の資料は2026年9月30日時点で公表されていません。
中小M&A資格試験と民間のM&A資格の違い3点
1つ目の違いは主催者の位置づけです。中小M&A資格試験(仮称)は国の委託事業として実施されるのに対し、民間のM&A資格は、金融財政事情研究会・日本M&Aアドバイザー協会・日本経営管理協会などの主催団体が、制度設計から出題・認定・維持までを自ら担います。
2つ目の違いは合格判定の仕組みです。確認した民間資格の公式ページでは、合格基準は金融業務2級 事業承継・M&Aコースの100点満点70点以上のように総得点で示されており、中小M&A資格試験(仮称)の現状案にある科目別最低基準や禁忌肢の仕組みは記載されていません。科目別最低基準がある試験では、配点の小さい法務(17〜18%)でも一定水準を下回ると合格に届かないため、4科目すべてに学習時間を配る必要があります。
3つ目の違いは、合格後の登録と公表の仕組みです。中小M&A資格試験(仮称)は、検討会第5回資料2で、登録者検索システムに氏名・登録番号・登録年月日・所属先名を公表する案が示されています。民間資格には、JMAA認定M&AアドバイザーとM&Aスペシャリストのように主催団体の会員制度と結びつくものと、金融財政事情研究会の4資格や事業承継アドバイザー3級のように公式ページに更新の記載がないものがあります。
「M&A資格は意味がない」と言われる理由と、それでも資格を取る理由
「M&A資格は意味がない」という指摘には、事実に基づく部分があります。M&A支援業務を資格保有者に限る法律上の制度は2026年9月30日時点で確認できず、M&A支援機関登録制度も個人の資格保有を登録要件としていません。案件の獲得や成約はネットワークと実績に左右される面が大きく、資格の取得が案件や収入の増加を約束するものではありません。中小M&A資格試験(仮称)についても、合格や登録が実務上の要件になるかどうかは公表されていません。
一方で、資格の学習には業務上の判断基準を体系的に確認する役割があります。中小M&A資格試験(仮称)の倫理・行動規範は中小M&Aガイドライン(第3版)を母体としており、M&A支援機関登録制度で登録支援機関に遵守が求められる内容と重なります。M&A資格は、越えてはいけない線と業務の手順を棚卸しする手段として見ると、取得の目的が明確になります。
立場別の選び方:銀行員・士業・M&A仲介/FA・事業会社・未経験
M&A資格に万人向けの順位はなく、最初に確認すべき資格は立場で変わります。次の表は、主催団体が公表している受験資格・対象者・形式をもとに候補を整理したものです。
| 立場 | 最初に確認したい資格 | 公式情報から言える理由 |
|---|---|---|
| 銀行・信用金庫・信用組合などの金融機関職員 | 事業承継・M&Aベーシック(3級)→事業承継・M&Aエキスパート(2級)、事業承継アドバイザー3級 | 受験資格なし・CBT・5,500〜7,700円。3級の対象に金融機関の渉外・融資担当者が明記 |
| 士業(税理士・公認会計士・弁護士・司法書士・中小企業診断士) | 事業承継シニアエキスパート、M&Aシニアエキスパート、中小M&A資格試験(仮称) | 弁護士・税理士・公認会計士・司法書士は両シニアエキスパート、中小企業診断士は事業承継シニアエキスパートの受講資格に含まれる。中小M&A資格試験は立ち上げ期に試験免除なしの想定 |
| M&A仲介・FAの従事者 | 中小M&A資格試験(仮称)、M&Aシニアエキスパート | 中小M&A資格試験は登録者の氏名・所属先名を公表する案。M&Aシニアエキスパートは M&A支援機関協会の会員役職員も受講資格に含む |
| 事業会社の経営企画・M&A担当 | 事業承継・M&Aエキスパート(2級)、M&Aスペシャリスト | いずれも受験資格なし。2級は総合問題、M&Aスペシャリストは論述問題を含む |
| 未経験・転職を考えている人 | 事業承継・M&Aベーシック(3級)、M&Aスペシャリスト(検定のみ) | 受験資格なし・11,000円以下で受験できる。中小M&A資格試験の受験資格は未公表 |
| 独立開業を考えている人 | JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA) | 協会が講座の目的を「開業できるM&Aアドバイザーを養成する」と案内。入会と会費の継続が前提 |
金融機関の人が取引先から「事業承継アドバイザー」を名乗る資格を求められた場合は、金融検定協会のBSAと銀行業務検定協会の3級のどちらを指しているかを先に確認してください。
M&A仲介・FAの従事者にとっては、M&A支援機関登録制度が会社の登録であるのに対し、中小M&A資格試験(仮称)は個人の登録を公表する構想で、今回確認した民間資格の公式ページには同様の登録者公表の記載はありません。
M&Aの仕事に資格は必要ですか。
M&A支援業務を行うために法律上必要な資格は、2026年9月30日時点で確認できません。中小企業庁のM&A支援機関登録制度も、法人・個人事業主を単位とする登録で、個人の資格保有を登録要件としていません。ただし契約の法律事務・税理士業務・監査・登記などは、弁護士法・税理士法・公認会計士法・司法書士法で資格者に限られています。
M&Aの資格で受験費用が低いものはどれですか。
2026年9月30日時点に公式サイトで確認できた税込金額では、金融業務3級 事業承継・M&Aコースの5,500円、事業承継アドバイザー3級の5,500円+事務手数料330円、金融業務2級 事業承継・M&Aコースの7,700円、M&Aスペシャリスト(検定のみ、合格後に入会審査あり)の11,000円です。中小M&A資格試験(仮称)の受験料は公表されていません。
事業承継士と事業承継・M&Aエキスパートは何が違いますか。
主催団体が異なります。事業承継士は一般社団法人事業承継協会が認定する資格で、取得方法と費用は同協会の公式サイトで確認する必要があります。事業承継・M&Aエキスパートは一般社団法人金融財政事情研究会の金融業務2級 事業承継・M&Aコースの合格者に付与される称号で、受験資格はなく、CBT方式・120分・受験手数料7,700円の試験で取得できます。
民間のM&A資格を持っていれば、中小M&A資格試験(仮称)は免除されますか。
中小企業庁の検討会第4回資料2では、立ち上げ期に試験免除を設けない想定が示されています。民間資格や士業資格の保有による優遇措置は、2026年9月30日時点で公表されていません。
中小M&A資格試験(仮称)の試験日と受験料はいつ分かりますか。
試験日・申込期間・受験料・受験資格・正式名称は、2026年9月30日時点で公表されていません。公募要領にも、年を特定した試験日や受験料の金額は書かれていません。当サイトの公表状況ページで、公表があった項目を順に更新しています。
中小M&A資格試験を視野に入れる場合、今から何を準備すればいいですか。
中小M&Aガイドライン(第3版)の通読、検討会第4回資料3の出題範囲一覧で●印の優先出題項目を確認すること、公表サンプル問題の型を確認することの3つです。科目別最低基準50%程度という現状案があるため、4科目のうち弱い科目を先に把握しておくと、試験案内の公表後すぐに学習計画を組めます。
次の一歩:一覧表で1〜2資格に絞り、4科目の現在地を測る
今日できることは、一覧表と立場別の表から自分に合う資格を1〜2つ選び、その主催団体の公式サイトで最新の受験要項を確認することです。中小M&A資格試験(仮称)は2026年9月30日時点で試験日も受験料も公表されていないため、公表を待つ間に4科目のどこが弱いかを把握しておくことが、学習時間を無駄にしない準備になります。当サイトの10問クイック診断は登録不要で試せ、無料会員登録をすると20問精密診断と60問模試の結果が保存され、科目別の到達度をあとから見比べられます。