この記事の目次(8項目)
  1. 財務・税務は60問中何問か(算出値)
  2. 確認問題(当サイト作成)1〜3:科目の趣旨と財務3表
  3. 確認問題4〜7:評価の3アプローチ、最終契約の財務論点、簿価と時価
  4. 確認問題8〜10:算定結果の位置づけと財務DD
  5. 誤答肢の型——簿価と時価の取り違え、対応の入れ替え、「保証」扱い
  6. 何問正解なら50%か(算出値)
  7. 確認問題の限界
  8. 次の一歩:本番想定60問模試で、財務・税務13問を他の3科目と並べて解く

財務・税務は60問中何問か(算出値)

中小企業庁の検討会第4回資料2は、財務・税務の出題割合を20〜23%程度(うち税務3〜5%)、設問数のイメージを12〜14問(うち税務2〜3問)としています(いずれも現状案)。当サイトの60問模試は、公表された出題割合の現状案を当サイトが60問に配分した算出値として、財務・税務を13問にしています。

検討会第4回資料3は、財務の中項目を財務基礎、スキームの初期的な検討(財務上の留意事項)、バリュエーション、財務DD、最終契約の順に並べています。本記事の10問は、このうち財務3表・評価の3アプローチ・簿価と時価・財務DDの概念に絞り、フリー・キャッシュ・フローの計算手順は扱いません。根拠は資料2・資料3と当サイトの科目別記事に限ります。

確認問題(当サイト作成)1〜3:科目の趣旨と財務3表

問1:検討会第4回資料2が示す、財務・税務の科目で判定する内容として、最も適切なものはどれか。

  1. ア税務申告書を自ら作成して提出する能力
  2. イ専門家連携に必要となる財務・税務の基礎知識と、財務・税務リスクに係る知識
  3. ウ上場会社の連結財務諸表を単独で作成する能力
  4. エ譲渡価格を支援者が一人で確定させる能力
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答え:イ

資料2は、本科目で中小M&Aの専門家連携に必要となる財務・税務の基礎知識と財務・税務リスクに係る知識を判定するとしています。(根拠: 検討会第4回資料2 財務・税務の科目の趣旨)

問2:資料3の財務基礎「企業会計の基礎知識」で優先出題項目(●印)が付いている財務諸表の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  1. ア損益計算書・貸借対照表・キャッシュ・フロー計算書
  2. イ損益計算書・株主資本等変動計算書・注記表
  3. ウ貸借対照表・試算表・仕訳帳
  4. エキャッシュ・フロー計算書・資金繰り表・予算書
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答え:ア

資料3はPL・BS・CFの3つに●印を付けています。資金繰り・資金計画は別の中項目「資金管理の基礎知識」にあります。(根拠: 検討会第4回資料3 財務基礎)

問3:減価償却費は現金の支出を伴う費用なので、損益計算書の利益とその期の現金の増減は常に一致する。○か×か。

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答え:×

減価償却費は現金支出を伴わない費用です。運転資本の増減も、利益と現金の差を生みます。(根拠: 当サイト記事「科目別対策:財務・税務」)

確認問題4〜7:評価の3アプローチ、最終契約の財務論点、簿価と時価

問4:コストアプローチに属する評価方法の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  1. ア類似会社比較法・DCF法
  2. イ簿価純資産法・時価純資産法
  3. ウDCF法・時価純資産法
  4. エ類似会社比較法・簿価純資産法
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答え:イ

コストアプローチは純資産を基礎にします。類似会社比較法はマーケットアプローチ、DCF法はインカムアプローチです。(根拠: 当サイト記事「科目別対策:財務・税務」バリュエーションの3分類)

問5:評価のアプローチと、その考え方の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  1. アマーケット=純資産を基礎にする/インカム=類似会社と比較する
  2. イマーケット=類似会社や取引事例と比較する/インカム=将来のキャッシュフローや利益を現在価値に割り引く
  3. ウコスト=将来のキャッシュフローを割り引く/インカム=純資産を基礎にする
  4. エコスト=類似会社と比較する/マーケット=将来の利益を割り引く
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答え:イ

コストは純資産、マーケットは類似会社や取引事例との比較、インカムは将来のキャッシュフローや利益の現在価値を基礎にします。ア・ウ・エは対応を入れ替えています。(根拠: 当サイト記事「科目別対策:財務・税務」バリュエーションの3分類)

問6:検討会第4回資料3は、財務の中項目に「最終契約」(小項目「譲渡額に関する財務知識」・●印)を置いています。最終契約が財務の出題範囲にも入っている理由として、最も適切なものはどれか。

  1. アクロージング時点の純資産や運転資本に応じた譲渡対価の調整のように、契約条項と数値の両方にまたがる論点があるため
  2. イ最終契約書は財務の専門家だけが作成するものとされているため
  3. ウ最終契約では簿価だけを使って譲渡価格を決めるものとされているため
  4. エ最終契約を締結すれば財務DDは不要になるため
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答え:ア

当サイトの科目別記事は、最終契約が財務・税務の小項目にも入っているのは、譲渡対価の調整(クロージング時点の純資産や運転資本に応じた価格調整)など、契約条項と数値の両方にまたがる論点があるためと説明しています。イ・ウ・エは、資料3にも当サイトの記事にもない前提に立っています。(根拠: 検討会第4回資料3 財務の最終契約、当サイト記事「科目別対策:財務・税務」出題範囲の小項目)

問7:簿価上で債務超過の会社は、時価純資産法で評価しても必ず債務超過になる。○か×か。

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答え:×

時価純資産法は資産・負債を時価に置き直すため、簿価上は債務超過でも時価では資産超過となる場合があり、その逆もあります。(根拠: 当サイト記事「科目別対策:財務・税務」財務DD・税務DDの節)

確認問題8〜10:算定結果の位置づけと財務DD

問8:バリュエーションの算定結果の扱いとして、最も適切なものはどれか。

  1. ア算定結果はそのまま最終の譲渡価格になる。
  2. イ算定結果は交渉の出発点であり、決定価格ではない。
  3. ウ支援者が算定額を保証すると説明するのが望ましい。
  4. エDDの結果を待たずに、算定額で譲渡価格を確定させるのが原則である。
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答え:イ

算定結果は交渉の出発点で、支援者が算定額を保証するような説明をしてはなりません。エはDDと条件確定の順序を入れ替えています。(根拠: 当サイト記事「科目別対策:財務・税務」「科目別対策:M&A実務」)

問9:財務DDで一般に確認される事項として、最も適切なものはどれか。

  1. ア一時的な要因を除いた正常収益力と、簿外債務や偶発債務の有無
  2. イ事業譲渡で移る従業員ごとの労働契約の個別の同意
  3. ウ譲り受け候補に送るノンネーム・シートの文面
  4. エ仲介契約の専任条項の期間
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答え:ア

当サイトの科目別記事は、財務DDで一般に確認される事項に、実態純資産、正常収益力、運転資本の水準、簿外債務や偶発債務の有無、資金繰りの実態を挙げています。資料3が公表しているのは「調査事項に関する財務知識」という項目名までです。(根拠: 検討会第4回資料3 財務DD、当サイト記事「科目別対策:財務・税務」)

問10:財務DDで譲り渡し側に不利な事実が見つかった。支援者の対応として、最も不適切なものはどれか。

  1. ア必要な調査の範囲を依頼者と確認する。
  2. イ会計の専門家につなぎ、調査を依頼する。
  3. ウ成約を優先し、未確認の事項を「問題なし」と依頼者に伝える。
  4. エ判明した事項を整理して依頼者に正確に伝える。
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答え:ウ

DDで支援者に求められるのは、範囲の確認・専門家への接続・正確な伝達です。未確認の事項を問題なしと伝える判断は、M&A実務でも倫理・行動規範でも誤りです。(根拠: 当サイト記事「科目別対策:財務・税務」「科目別対策:M&A実務」)

誤答肢の型——簿価と時価の取り違え、対応の入れ替え、「保証」扱い

誤答肢は4つの型に分けられます(当サイト案)。①簿価と時価の取り違え(問7)、②アプローチと考え方の対応の入れ替え(問4・問5)、③算定結果やDDを「確定」「保証」として扱う型(問8・問10)、④利益と現金の混同(問3)です。復習は、財務3表と利益・現金がずれる理由を言葉で説明する→3アプローチを「何を基礎にするか」の1列で書き、手法名を当てはめる→簿価と時価で結論が変わる例を1つ作る→財務DDの確認事項と支援者の役割を読む、の順に進めます(当サイト案)。

何問正解なら50%か(算出値)

合格基準の現状案は、総得点70〜80%程度、科目別の合格最低基準50%程度、倫理・行動規範の禁忌肢の3層です。財務・税務を13問とすると50%は6.5問で、7問以上の正答が目安です。資料2のイメージ12〜14問なら6〜7問です(いずれも当サイトの算出値)。13問では1問が約7.7ポイントにあたり、2問の差で基準を上回るか下回るかが変わり得ます。本記事の10問で5問以下なら科目別記事を読み直してから、6問以上なら先に60問模試を受ける順をおすすめします(当サイト案)。

確認問題の限界

本試験は選択式で、事例・判断型の設問を含みます(公表サンプル問題は四肢択一で、委託先の募集要領では4択肢又は5択肢の形が想定されています)。本記事は概念の確認が中心で、事例へのあてはめや計算問題、税務までは測れません。当サイトの確認問題は、中小企業庁や実施団体が作成したものではありません。

この確認問題で何問正解すれば合格に届きますか?

確認問題の点数に合格の目安はありません。確定した合格ラインは2026年10月10日時点で公表されていません。

フリー・キャッシュ・フローの計算問題は練習できますか?

本記事では扱いません。公表サンプルの計算問題は算定1問で、その手順は当サイトの財務・税務の科目別記事で扱っています。

次の一歩:本番想定60問模試で、財務・税務13問を他の3科目と並べて解く

今日できることは、無料会員登録(約1分)をして、120分を確保できる日に本番想定60問模試を受けることです。試験日は2026年10月10日時点で公表されておらず、問題数の少ない財務・税務で科目別50%との距離を今のうちに数字で持っておくと、学習の配分を決められます。無料会員の結果はマイページに保存され、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。無料会員登録では、試験日・申込方法・受験料などが公表されたその日に要点メールを受け取る設定も任意で選べ、いつでも停止できます。