この記事の目次(8項目)
  1. 結論:中小M&Aの仲介・FA業務に法律上必要な個人の資格は確認できない(2026年10月9日時点)
  2. 想定受験者に「これからM&A業界に入る人」が含まれている
  3. 出題される4科目と合格基準(現状案)——転職前に把握しておく範囲
  4. 合格後の登録制度(案)——登録者検索システムで公表される項目
  5. 登録FA・仲介業者3,399件は「事業者」の登録で、個人の資格とは別物
  6. 転職の判断材料——合格を待つか、先に動くか(当サイト案)
  7. 面接で正直に示せること(当サイト案)
  8. 次の一歩:登録不要の10問クイック診断で、4科目のうち最も低い科目を確認する

結論:中小M&Aの仲介・FA業務に法律上必要な個人の資格は確認できない(2026年10月9日時点)

当サイトが確認した中小企業庁の一次資料の範囲では、中小M&Aの仲介・FA業務を行うために、個人が法律上取得しなければならない資格は見当たりません。中小M&A資格試験(仮称)についても、資格の保有を業務の要件にする決定は、2026年10月9日時点で公表されていません。

試験自体も2026年10月9日時点で一度も実施されておらず、この資格の合格者はまだいません。そのため、今の転職活動では、合格以外の材料で自分の準備状況を説明することになります。

年収、求人の数、資格が選考で有利になるかどうかを示す公表データは、当サイトが確認した一次資料にはありません。この記事では、これらを数字で断定せず、一次資料から分かる事実と、転職前に準備できることに絞って整理します。

想定受験者に「これからM&A業界に入る人」が含まれている

中小企業庁の検討会第4回資料2(2026年3月17日)は、試験の想定受験者として、仲介・FA業務に関わる者、金融機関の事業承継・法人担当、士業、これからM&A業界に入る人を挙げています。事業会社や商工団体で中小M&Aに携わる者には、受験を広く推奨するとしています。

業界未経験の人が受験することは、資料の想定に入っています。同じ資料は、立ち上げ期は試験の免除を設けない想定も示しています。受験資格は、2026年10月9日時点で公表されていません。

同じ資料が示す合格者の水準は、仲介者・FAの案件担当者として依頼者の意向を把握し、財務・税務・法務などの論点について士業等の専門家と連携できる水準です。転職先で担う役割を考えるときは、この水準と自分の現在地の差を測ることから始められます(当サイト案)。

出題される4科目と合格基準(現状案)——転職前に把握しておく範囲

検討会第4回資料2の出題割合の現状案は、M&A実務35〜40%、倫理・行動規範25%、財務・税務20〜23%、法務17〜18%です。試験形式は、設問60問程度・試験時間120分・CBT方式・四肢択一が現状案として示されています。

合格基準の現状案は、総得点70〜80%程度、科目別の合格最低基準50%程度、倫理・行動規範の禁忌肢の3層です。1科目でも50%を下回ると不合格になり得る設計のため、前職で財務に慣れている人も、法務や倫理・行動規範を後回しにできません。禁忌肢の設問数と閾値は、2026年10月9日時点で公表されていません。

前職の経験によって、4科目のどこに強みと弱みがあるかは人により異なります。自己評価で決めつけず、科目別の正答率で確かめることをおすすめします(当サイト案)。

合格後の登録制度(案)——登録者検索システムで公表される項目

検討会第5回資料2(2026年7月21日)は、登録制度の案として、試験合格、誓約書の提出、登録講習の修了、欠格事由に該当しないことの確認を登録要件に挙げています。登録講習は、M&A実務、倫理・行動規範等の内容をE-learning等の形式で受講する想定です。

同じ資料は、登録者検索システム(仮称)で公表する基本情報として、氏名・登録番号・登録年月日・所属先名を示しています。登録した人について、これらの項目を第三者が確認できる仕組みが案として示されています。制度の運用開始時期は、資料に明記されていません。

合格者の資格有効期限は、期限なしとするか、3〜5年などの一定期間とするかが未確定です。更新は誓約書の提出と更新講習の修了によるもので、頻度は3〜5年が想定されています。登録講習の時間・費用は、2026年10月9日時点で公表されていません。

登録FA・仲介業者3,399件は「事業者」の登録で、個人の資格とは別物

中小企業庁は「登録FA及び仲介業者の公表」で、登録されたFA・仲介業者を公表しています。件数は3,399件(法人2,606件・個人793件、令和8年3月9日時点・確定)です。

これは事業者の登録の一覧で、中小M&A資格試験(仮称)に合格した個人の資格とは別の仕組みです。個人793件も事業者としての登録の内訳であり、資格試験の合格者数ではありません。

応募先を調べるときは、その会社がこの公表一覧に掲載されているかを確認する方法があります(当サイト案)。掲載の有無は事業者の登録状況を示すもので、そこで働く個人の資格の有無を示すものではありません。

転職の判断材料——合格を待つか、先に動くか(当サイト案)

検討会第4回資料2は、実施年度を令和8・9年度と想定し、立ち上げ期は年3回程度の受験機会を設けたうえで一斉実施するとしています。試験日、申込方法、受験料の金額、合格発表日は、2026年10月9日時点で公表されていません。

合格してから転職活動を始める場合は、試験日の公表を待つことになります。転職の時期を試験に合わせるかどうかは、次の3点で判断できます(当サイト案)。

1つ目は時期です。転職したい時期が試験日の公表より前であれば、合格ではなく学習の現状で説明する前提で準備します。2つ目は役割です。仲介、FA、金融機関の事業承継部門など、目指す役割が想定受験者のどれに当たるかを確認します。3つ目は現在地です。4科目の科目別正答率を測り、50%に届かない科目がいくつあるかを把握します。

面接で正直に示せること(当サイト案)

試験が未実施の段階では、合格や登録を示すことはできません。示せるのは、制度の公表状況を一次資料に沿って説明できることと、4科目のうちどこを学習中で、どの程度できているかです。

用意しておくと説明しやすいのは次の3つです(当サイト案)。1つ目は、試験形式・出題割合・合格基準が現状案で、登録制度が案であることを区別して説明できること。2つ目は、4科目の科目別正答率と、最も低い科目の論点。3つ目は、その科目をいつまでにどう補うかの学習計画です。

「資格を取れば有利になる」という言い方は、裏付けとなる公表データがないため、面接でも避けるほうが安全です(当サイト案)。資料が示す、士業等の専門家と連携できる水準に向けて何を学んでいるかを説明するほうが、事実に沿った説明になります。

未経験でも中小M&A資格試験を受けられますか?

検討会第4回資料2は、想定受験者にこれからM&A業界に入る人を含めています。ただし、受験資格は2026年10月9日時点で公表されていません。

資格がないとM&A仲介会社やFAに転職できませんか?

当サイトが確認した一次資料の範囲では、仲介・FA業務に法律上必要な個人の資格は見当たりません。中小M&A資格の保有を業務の要件にする決定も、2026年10月9日時点で公表されていません。

資格を取れば転職で有利になりますか?

有利になるかどうかを示す公表データはありません。試験は2026年10月9日時点で未実施で、合格者もいません。当サイトは、有利か不利かで判断するより、4科目の現在地を測り、学習の現状を説明できるようにすることをおすすめしています。

合格すると名前が公表されますか?

検討会第5回資料2の案では、登録者検索システム(仮称)で氏名・登録番号・登録年月日・所属先名を公表するとしています。対象は合格後に登録した人で、登録には誓約書の提出、登録講習の修了、欠格事由に該当しないことの確認も必要です。いずれも案です。

次の一歩:登録不要の10問クイック診断で、4科目のうち最も低い科目を確認する

今日できることは、登録不要の10問クイック診断(約5分)を受けて、総合の正答率と最も低かった科目を確認することです。試験日は2026年10月9日時点で公表されておらず、合格を待たずに面接で説明できる材料を持つには、科目別の現在地を数字で把握しておくことが出発点になります。続けて無料会員登録(メールアドレスとパスワードだけ・約1分)をすると、20問精密診断で科目別の正答率と弱点TOP3を確認でき、無料会員の結果はマイページに保存されて、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。