この記事の目次(10項目)
公式テキストは2026年10月10日時点で公表されていない
中小M&A資格試験(仮称)の公式テキスト・公式講座・公式の問題集は、2026年10月10日時点でいずれも公表されていません。刊行するかどうか、いつ・どこで入手できるかも公表されていません。試験の設計を示した検討会第4回資料2にも、公式テキストを作るという記載はありません。公表状況を項目別にまとめると次のとおりです。
| 項目 | 2026年10月10日時点の状況 | 確定する経路 |
|---|---|---|
| 公式テキスト | 公表されていない(刊行の有無も未公表) | 中小企業庁または実施団体の公表 |
| 公式講座 | 公表されていない | 中小企業庁または実施団体の公表 |
| 公式の問題集 | 公表されていない | 中小企業庁または実施団体の公表 |
| 過去問 | 存在しない(新設試験で未実施) | 初回試験の実施後に公開するかも未公表 |
| 公表済みの問題 | 検討会第4回資料2のサンプル問題5問(正式4問+参考の禁忌肢問題1問・四肢択一) | 公表済み(無料で閲覧可) |
| 実施団体の試験案内 | 株式会社銀行研修社のサイトに掲載なし(編集部確認) | 実施団体のサイト |
実施団体のサイトにも教材案内はなく、検討会は第5回が最新
試験の実施団体は株式会社銀行研修社で、中小企業庁が2026年5月1日に委託先としての採択結果を公表しました。同社のサイトのトップページには、2026年10月10日時点で本試験の案内も教材の掲載もありません(編集部確認)。
中小企業庁の検討会は第5回(2026年7月21日)が最新で、第6回の資料ページは2026年10月10日時点で存在しません(編集部確認)。第5回資料2の主題は合格後の登録制度の案で、公式テキストの記載はありません。公式テキストの情報が出るとすれば、中小企業庁の公表か実施団体の案内のどちらかです。当サイトはこの2経路を確認して公表状況ページを更新し、公表当日に無料会員へメールで知らせます(任意・停止可)。
公式テキストの代わりに読む一次資料4本
公式テキストの代わりになるのは、中小企業庁が無料で公開している一次資料4本です。公式テキストが担う2つの役割のうち、「範囲を示す」役割は検討会第4回資料3(出題範囲一覧)が、「規範の本文」の役割は中小M&Aガイドライン第3版が、2026年10月10日時点ですでに果たしています。
| 資料 | 何が書いてあるか | 対応する科目 | 読む時間の考え方 |
|---|---|---|---|
| 検討会第4回資料2(2026年3月17日) | 4科目と出題割合、60問程度・120分・CBT、合格基準の3層(いずれも現状案)、サンプル問題5問 | 4科目すべて(設計の把握) | 1回の通読で足りる。合格基準の箇所は学習中に見返す |
| 検討会第4回資料3(出題範囲一覧) | 科目ごとの小項目と優先出題項目(●印) | 4科目すべて(範囲の台帳) | 通読は短時間。学習中に何度も戻る目次として使う |
| 中小M&Aガイドライン第3版(2024年8月公表) | 仲介者・FAの行動指針。手数料と業務内容の説明、営業・広告の規律、利益相反、経営者保証、最終契約のリスク、不適切な譲り受け側の排除など | 倫理・行動規範(出題の母体)、M&A実務の契約・説明 | 4本で最も時間をかける。条文のように精読する |
| M&A支援機関登録制度のサイト | 事業者(法人・個人事業主)の登録制度の仕組み | M&A実務のうち中小企業政策 | 制度の骨格を知る程度の通読で足りる |
読むときの注意点は2つです。M&A支援機関登録制度は法人・個人事業主という事業者の登録制度で、検討会第5回資料2が示す「試験合格者を個人として登録する制度の案」とは別物です。資料2・資料3の数値や区分はすべて現状案で、確定値は2026年10月10日時点で公表されていません。
読む順番は設計→範囲→規範→制度
一次資料4本は、資料2→資料3→ガイドライン第3版→登録制度サイトの順に読みます。前の資料が次の資料の読み方を決めるからです。資料2で合格基準の現状案(総得点70〜80%程度・科目別最低基準50%程度・倫理の禁忌肢)を知ると、「苦手科目を基準まで上げる」という読み方の軸が立ちます。軸がないまま資料3を開くと、小項目のどれを先に読むか決められません。資料3で●印の位置を知ると、ガイドライン第3版のどの箇所を厚く読むかが決まります。登録制度サイトは出題範囲の一部(中小企業政策)にあたるだけなので最後に置きます。
この順番は「教材をどう読むか」の順番です。読んだあとの演習や60問・120分の通し練習まで含めた学習全体の手順は、勉強方法の記事で5ステップに分けて扱います。
科目別に「一次資料で足りる範囲」と「入門書で補う範囲」
科目別の結論は、倫理・行動規範とM&A実務は一次資料で本文まで読め、財務・税務と法務は一次資料が項目名(目次)にとどまる、です。資料3の項目と公表サンプル問題の型をもとにした教材マップは次のとおりです。
| 科目(出題割合の現状案) | 一次資料で読める | 入門書で補う | 演習で固める |
|---|---|---|---|
| M&A実務(35〜40%) | 資料3の工程順の小項目と●印の位置、ガイドライン第3版の契約・説明の指針 | 工程の実務的な進め方(実務未経験者のみ) | 工程の順序、スキーム選択(株式譲渡と事業譲渡の違い) |
| 倫理・行動規範(25%) | ガイドライン第3版で本文まで読める | 原則不要 | 禁忌肢型の事例判断 |
| 財務・税務(20〜23%) | 資料3の小項目(簿記・会計の基礎、バリュエーション、財務DD・税務DDなど)、資料2の計算問題の型 | 簿記・財務3表の基礎、税金の計算の基礎 | フリー・キャッシュ・フローなどの計算を最後まで解く |
| 法務(17〜18%) | 資料3の小項目(法務基礎、契約の段階ごとの論点、法務DDなど) | 会社法・民法の条文と手続の要件 | 契約条項(免責・表明保証など)の効力の判別 |
財務・税務と法務を合わせた出題割合の現状案は37〜41%で、設問60問程度に当てはめると22〜25問程度になります(当サイトの算出値)。一次資料が目次にとどまる領域から、全体の4割近くが出る計算です。公表サンプル問題でも、財務・税務はフリー・キャッシュ・フローの計算、法務はアドバイザリー契約の免責条項の効力を問う形で、どちらも一次資料の外にある基礎知識を前提にしています。
経歴で補う教材の量が変わる
簿記の学習経験がある人や税理士・公認会計士は、財務・税務の入門書を省き、資料3で範囲を確かめてから演習に入れます。弁護士など法務の素地がある人は、法務で同じ進め方ができます。ただし倫理・行動規範はガイドライン第3版という固有の母体があるため、経歴にかかわらず原文を読みます。
M&Aの実務経験者は、工程を説明する入門書を省ける一方、財務・税務と法務の入門書が必要かを先に確かめます。実務で扱う論点と、資料3で●印の付いた小項目がずれることがあるからです。
M&Aに関わった経験がない人は、工程の全体像を説明する入門書と財務3表の入門書を各1冊、一次資料と並行して用意します。どの科目が弱いかは経歴だけでは決まらないため、無料会員の20問精密診断で科目別の正答率と弱点TOP3を確かめてから教材を足すと、買う本を最小限にできます。
参考書・問題集は買えるのか
この試験専用の参考書として中小企業庁または実施団体が示したものは、2026年10月10日時点で公表されていません。市販書は一次資料に説明がない基礎を補う「従」の教材で、選ぶ基準は書名ではなく「資料3の小項目が説明されているか」です。当サイトは特定の書名を挙げません。基準の詳しい当てはめ方は、教材の選び方の記事に譲ります。
問題集の代わりは3層で組みます。①資料2の公表サンプル問題5問で出題の型を確かめる。②資料3の●印の項目から自分で問いを立てる。③民間の演習教材で量を補う。当サイトの10問クイック診断・20問精密診断・60問模試は③にあたる民間の演習で、公式の問題集ではありません。過去問がない試験での演習の組み立ては、過去問の記事で扱います。
当サイトの有料教材「中小M&A資格 合格対策パック」は、9,800円(税込・一括払い)・購入日から24か月利用・自動更新なしで、計900問の全問に解説と根拠資料を表示する民間の演習教材です。公式の問題集ではなく、一次資料を読む前に買う必要はありません。無料の診断・模試の結果は購入後も引き継がれます。
テキストが出る前に今の位置を測る方法
教材を足す前に今の位置を測ると、一次資料4本と入門書のどこから読むかを決められます。公式テキストが2026年10月10日時点で公表されていない中で、位置を測る手段は次の3つです。
| 手段 | 分かること | 条件 |
|---|---|---|
| 公表サンプル問題5問(検討会第4回資料2) | 出題の型(正式4問=4科目各1問+参考の禁忌肢問題1問・四肢択一) | 無料で閲覧可。各科目1問のため科目別の位置までは測れない |
| 20問精密診断(当サイト) | 4科目を7/5/4/4問で出題し、科目別の正答率・弱点TOP3・次に確認する論点を表示 | 無料会員・約10分(制限時間20分) |
| 本番想定60問模試(当サイト) | 21/15/13/11問(出題割合の現状案を当サイトが60問に配分した算出値)・120分で、総合・科目別の正答率と最低基準50%を下回る科目を表示 | 無料会員。問題ごとの解説は表示しない |
使う順番は、①公表サンプル問題5問で出題の型を知る、②20問精密診断で弱点TOP3を出し、その科目の一次資料と入門書から読む、③範囲を一通り読んだ後に60問模試で120分の通しを行う、の3段階です(当サイト案)。無料会員の結果はマイページに保存され、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。当サイトの診断・模試は民間の演習で、合否の判定は行いません。
公式テキストが公表されたら何が変わるか
公式テキストが公表されたときに変わるのは3点です。①範囲の説明を1冊で読める。②財務・税務と法務を入門書で補う量が減る可能性がある。③範囲の解釈に迷ったときに参照できる中小企業庁側の文書が増える。出題範囲の土台として公表されているのは資料3とガイドライン第3版であり、公式テキストがこの2本に沿って作られる限り、一次資料で進めた学習は無駄になりません。
切り替えは3手順です。①公式テキストの目次を資料3の小項目と突き合わせる。②入門書で補っていた箇所を公式テキストの該当章と照らす。③違いがある箇所から公式テキストに置き換える。刊行時期は2026年10月10日時点で未公表のため、公表を待って学習を止めると、終わりの分からない待機になります。
次の一歩:今日、20問精密診断で科目別の位置を測り、公表は当日メールで受け取る
今日やることは、無料会員登録(メールアドレスとパスワードだけ・約1分)をして20問精密診断(約10分)を受け、科目別の正答率と弱点TOP3を確かめることです。公式テキストの刊行時期は2026年10月10日時点で未公表で、弱い科目が今日分かれば、待つ間に一次資料4本と入門書のどこから読むかを決められるからです。無料会員の結果はマイページに保存され、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。無料会員登録で、試験日・申込方法・受験料などが公表されたその日に要点メールを受け取る設定を任意で選べます(いつでも停止可)。
中小M&A資格試験の公式テキストはいつ出ますか?
2026年10月10日時点で、公表時期も刊行の有無も公表されていません。確定するのは中小企業庁または実施団体の公表で、当サイトは公表当日に無料会員へメールで知らせます(任意・停止可)。それまでは中小企業庁が無料公開する一次資料4本を教材として読みます。
実施団体(銀行研修社)のテキストや講座はありますか?
株式会社銀行研修社のサイトに、2026年10月10日時点で本試験の案内・教材の掲載はありません(編集部確認)。同社は2026年5月1日に中小企業庁が採択を公表した実施団体ですが、テキストや講座を出すかどうかは公表されていません。
市販の参考書だけで対策できますか?
市販書だけでは足りません。出題範囲の土台は検討会第4回資料3、倫理・行動規範の母体は中小M&Aガイドライン第3版で、どちらも無料で読めます。市販書は、財務・税務と法務の基礎(簿記・財務3表、税金の計算、会社法・民法の条文)を補う従の教材です。
問題集や過去問はありますか?
過去問は存在しません。新設試験で、2026年10月10日時点で一度も実施されていないからです。公式の問題集も公表されていません。公表されている問題は検討会第4回資料2のサンプル問題5問(正式4問+参考の禁忌肢問題1問・四肢択一)で、当サイトの診断・模試は公表資料をもとにした民間教材です。
公式テキストが出るまで待つべきですか?今から何を準備すればいいですか?
待つ必要はありません。出題範囲一覧と中小M&Aガイドライン第3版はすでに公表されています。今から準備するのは、資料2の通読、資料3の●印の確認、無料会員の20問精密診断で科目別の正答率と弱点TOP3を知ることの3つです。公式テキストが公表されたら、目次を資料3と突き合わせて切り替えます。