この記事の目次(8項目)
  1. 想定受験者には実務家が並ぶ——検討会第4回資料2が挙げる受験者像
  2. 試験日が決まっていない今は「期間」ではなく「比率」で組む
  3. 1週間の回し方(当サイト案)——平日は短時間、週末はまとまった時間
  4. 出題割合から見る科目ごとの重み
  5. 科目別50%を先に埋める順番
  6. 実務の知識が効く科目・効きにくい科目の考え方
  7. 週末の60問模試を学習サイクルの節目にする
  8. 次の一歩:今週末に本番想定60問模試を1回受け、科目別の現在地を出す

想定受験者には実務家が並ぶ——検討会第4回資料2が挙げる受験者像

中小企業庁の検討会第4回資料2は、中小M&A資格試験(仮称)の想定受験者として、仲介・FA業務に関わる者、金融機関の事業承継・法人担当、士業、これからM&A業界に入る人を挙げています。同じ資料は、事業会社や商工団体で中小M&Aに携わる者に対して「受験を広く推奨する」としています。挙げられた4つの受験者像のうち3つは、すでに業務に就いている人です。

検討会第4回資料2は、立ち上げ期は試験の免除を設けない想定も示しています。実務経験のある人も、4科目・設問60問程度(現状案)の試験を受ける想定です。受験資格は2026年10月3日時点で公表されていません。働きながら準備する人にとっては、限られた時間で4科目すべてを一定の水準にそろえることが課題になります。

試験日が決まっていない今は「期間」ではなく「比率」で組む

試験日、申込方法、受験料の金額は、2026年10月3日時点で公表されていません。中小企業庁の公募要領(2026年3月27日)によれば、試験実施日は年3回程度設けられ、受験者は任意の日時を選べますが、受けられるのはそのうち1回のみです。一斉開催の場合の時期は1月〜2月とされ、平日2日間と休日1日間をできるだけ連続させた3日間が想定されています。どの年の1月〜2月かは書かれていません。

終わりの日が決まっていない間は、「何か月で終えるか」という計画を立てても、公表後に組み直しが必要になります。そこで当サイトは、1週間の中で何にどれだけの割合を使うかという「比率」を先に決めておくことを提案しています。比率で組んでおけば、試験日が公表された日に、その週の回し方を残りの週数に当てはめるだけで計画になります。具体的な学習時間の見積もりは、学習時間の記事で扱います。

1週間の回し方(当サイト案)——平日は短時間、週末はまとまった時間

当サイトの提案は、学習を「平日の短時間」と「週末のまとまった時間」の2種類に分けることです。平日は、通勤や昼休みなどの短い時間で終わる作業に充てます。週末は、途中で区切りにくい作業に充てます。

平日に向いているのは、10問クイック診断(約5分)や20問精密診断(約10分)、診断で挙がった論点の確認、問題演習です。どれも短い時間で区切れるため、仕事の都合が読みにくい日でも続けられます。当サイトはスマートフォンで利用でき、問題画面・結果画面とも対応しています。

週末に向いているのは、一次資料の通読と、本番想定60問模試(120分)です。検討会第4回資料3(出題範囲一覧)や検討会第4回資料2は、細切れに読むより、まとまった時間で通して読むほうが科目同士のつながりをつかみやすい資料です。60問模試は120分を中断せずに確保する必要があるため、平日より週末に向いています。

1週間の例を挙げると、平日は毎日の短時間で診断と論点確認を回し、週末の1日で一次資料の該当箇所を読み、もう1日で60問模試を受けるか前週の模試の解説を確認する、という形です。毎週60問模試を受ける必要はなく、模試を受けない週末は一次資料の通読に充てても構いません。

出題割合から見る科目ごとの重み

出題割合(検討会第4回資料2の現状案)を多い順に並べると、M&A実務35〜40%、倫理・行動規範25%、財務・税務20〜23%、法務17〜18%です。当サイトが60問に当てはめて算出した目安(公表値ではありません)では、M&A実務21〜24問、倫理・行動規範15問前後、財務・税務12〜14問、法務10〜11問となり、最も多い科目と最も少ない科目で2倍程度の差があります。

週の比率を決めるときは、この出題割合を基本の配分にするのが出発点です。ただし、出題割合どおりに時間を配るだけでは、苦手な科目が50%に届かないまま残ることがあります。そこで次の節で示す順番に沿って、50%を下回りそうな科目に比率を寄せます。

科目別50%を先に埋める順番

合格基準について、検討会第4回資料2の現状案は3つの層を示しています。総得点で70〜80%程度、各科目で合格最低基準50%程度、そして倫理・行動規範の禁忌肢です。各科目の基準があるため、どれか1科目でも50%を割ると、総得点が足りていても不合格になり得ます。確定した合格ラインは、2026年10月3日時点で公表されていません。

この基準を前提にした当サイトの提案する順番は、次の3段階です。1段階目は、診断や模試で50%を下回っている科目を、50%以上に引き上げることです。2段階目は、倫理・行動規範の論点を確認することです。倫理・行動規範は出題割合の現状案で25%を占め、禁忌肢が設けられる現状案があります。3段階目は、残りの時間で総得点70〜80%程度に向けて全体の正答率を上げることです。

禁忌肢の設問数と閾値は、2026年10月3日時点で公表されていません。そのため倫理・行動規範は、50%を超えていても、誤答した論点を個別に確認しておくことをおすすめします。働きながらの学習では時間が限られるため、得意科目をさらに伸ばす前に、基準に届かない科目がないかを毎週確かめることが効率につながります。

実務の知識が効く科目・効きにくい科目の考え方

実務家にとって、日々の業務で扱っている分野は既習である可能性があります。たとえば、日常的に税務を扱う人にとっての財務・税務や、契約書を扱う人にとっての法務がそうです。一方で、業務で触れていない分野は、実務経験の長さにかかわらず未習のまま残ります。

ただし、業務で扱っている分野であっても、試験の出題範囲の項目と一致しているかどうかは、検討会第4回資料3(出題範囲一覧)で確認する必要があります。資料3では、優先して出題する項目に●印が付いています。自分の業務の範囲と●印の項目を照らし合わせると、既習の項目と未習の項目を分けられます。

既習かどうかは、自己評価ではなく診断の数字で確かめると判断しやすくなります。20問精密診断では科目別の正答率と弱点TOP3が表示されるため、業務で扱っているつもりの科目で正答率が低い場合も見つけられます。なお、合格後の登録講習については、検討会第5回資料2の案で、実務経験に応じた免除等を検討するとされていますが、これは試験の免除ではなく、検討段階の案です。

週末の60問模試を学習サイクルの節目にする

当サイトの本番想定60問模試は無料会員向けで、公表された出題割合に合わせてM&A実務21問、倫理・行動規範15問、財務・税務13問、法務11問を出題し、時間は120分です。終了後に全問の解説を確認でき、科目別の最低基準50%を下回る科目が分かります。

週末の模試で50%を下回った科目を、翌週の平日の短時間で重点的に確認し、次の模試や診断で正答率の変化を比べる、という流れを1つのサイクルにすると、働きながらでも学習の向きを毎週修正できます。無料会員の結果はマイページに保存され、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。模試の振り返り方は、模試の記事で扱います。

1日に何時間勉強すればよいですか?

この記事では時間数ではなく、1週間の比率で組む方法を扱っています。試験日が2026年10月3日時点で公表されていないため、まず平日の短時間と週末のまとまった時間に作業を分け、試験日の公表後に残りの週数へ当てはめることをおすすめします。時間の見積もりは学習時間の記事で扱います。

平日にほとんど時間が取れない週はどうすればよいですか?

平日は10問クイック診断(約5分)だけでも構いません。最も低かった科目の表示を見て、週末にその科目の一次資料の該当箇所を読む形にすると、短い時間でも学習の向きを保てます。

実務経験があれば試験の一部が免除されますか?

検討会第4回資料2は、立ち上げ期は試験の免除を設けない想定を示しています。実務経験に応じた免除等が検討されているのは、検討会第5回資料2の案で、合格後の登録講習についてです。試験の科目免除の記載は確認できません。

試験日が公表されたら計画はどう変えればよいですか?

1週間の比率はそのまま使い、公表された試験日までの残りの週数に当てはめます。無料会員登録時に、試験日・申込方法・受験料などが公表されたその日に要点メールを受け取る設定を任意で選べ、いつでも停止できます。

次の一歩:今週末に本番想定60問模試を1回受け、科目別の現在地を出す

今日できることは、無料会員登録(約1分)をして、今週末に120分を確保し、本番想定60問模試を1回受けると決めることです。試験日が2026年10月3日時点で公表されていない今のうちに科目別の正答率を出しておけば、翌週から平日の短時間をどの科目に使うかを決められます。無料会員の結果はマイページに保存され、次回の結果と比べて弱点の変化を確認できます。